弘前のダンス＆ボーカルユニット「RINGOMUSUME（りんご娘）」が2月9日、公式サイトでメンバー全員の卒業を発表した。

取材後のオフショット

　青森の情報発信や農業活性化を目的としたりんご娘は、2000（平成12）年7月に結成。メンバー全員がリンゴの品種名で活動する。現在のメンバーはリーダーの王林（おうりん）さん、ときさん、ジョナゴールドさん、彩香（さいか）さんの4人だった。

　4人での活動は2015（平成27）年11月から。翌年9月には国民的アニメソングカバーコンテスト「愛踊祭～あいどるまつり～2016」の決勝大会で優勝を果たした。2019年には東京・福岡・大阪・台湾といった青森県外でライブを開催。2020年には結成20周年を記念した全国ツアーを予定していたが、新型コロナウイルスの影響で中止となった。昨年はリンゴ農園地を開設したり、オンラインライブを行ったりしていた。

　公式サイトでは「『とき』『王林』『ジョナゴールド』『彩香』グループ卒業のお知らせ」と題し、「リンゴミュージック」樋川新一社長の署名で発表。3月末をもって4人がグループ卒業するとし、メッセージ最後は「100年続くグループを目指す」と締める内容となった。

　メンバーそれぞれもコメントを発表。王林さんは今後も王林として活動すると言及。ときさんはりんご娘として歴代メンバーの中で最長の12年在籍だったが、今春から「新しい場所でスタート」すると発表した。

　ジョナゴールドさんはリンゴミュージック所属のソロアーティストとして音楽活動を続けるとし、彩香さんはリンゴミュージックを退所してモデルとしての夢を追いかけるという。

　ネット上では突然の発表に「まじか」「衝撃です」（原文ママ）といった困惑する反応があったほか、りんご娘の公式ツイッターの発表は30分で1000リツイートを超える反応があった。

　地元でも発表を受けて驚く声があった。地元リンゴ農家の30代男性の一人は「これまでの卒業は、あっても入れ替え制だったので全員が卒業することには驚いた。コロナ禍での活動制限も卒業要素の一つにあったのかもしれないが、曲や歌にはリンゴ農家として励まされたことが多く、それぞれの道でがんばってほしい」と話す。

　20代の地元女性会社員は「同世代として青森で大活躍の4人の姿はいつも元気をもらえていた。4人にはたくさんの可能性や選択肢があり、全員で話し合った結果だと思うので変わらず4人を応援していきたい」と話す。

　2月10日18時から公式ユーチューブチャンネルで4人から直接発表があるほか、2022年4月1日からは妹分ユニット「アルプスおとめ」の4人が新生りんご娘として活動することが公式サイトで発表している。