弘前大学(弘前市文京町)農学生命科学部附属白神自然環境研究センターの研究グループが9月2日、世界遺産・白神山地で日本固有種「ミズラモグラ」の生息を初めて確認したと発表した。
ミズラモグラは本州の限られた山地に局所的に生息する原始的なモグラ。生態の多くが謎に包まれ、環境省のレッドデータブックでは「準絶滅危惧(NT)」、青森県では「情報不足(Dランク)」に分類されている。県内ではこれまで、八甲田山麓と岩木山麓の一部でしか生息が確認されていなかった。
発見したのは、同センターの中村剛之教授、ムラノ千恵助教、山岸洋貴准教授らの研究グループ。白神山地の緩衝地帯となる暗門の滝近くにある遊歩道上で、頭胴長が9センチの成獣サイズのモグラ類の死骸を発見し、持ち帰って詳しく調べたところミズラモグラと同定した。
同グループによると、今回の発見により、白神山地およびその周辺の広範囲にわたって本種が分布している可能性が高まったという。県内における生息推定域を西側に大きく広げる成果となった。
ムラノさんは「今後はミズラモグラを含めたモグラ類の生態捕獲に努め、適した環境や近縁種とのすみ分けなどを調査していきたい」と話す。