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青森県で黄色リンゴの消費拡大狙う-「皮の色以外に違いがない」という専門家の意見も

黄色リンゴの名前で活動する「りんご娘」のときと王林。「黄色のリンゴだと皮まで食べやすい」と話す

黄色リンゴの名前で活動する「りんご娘」のときと王林。「黄色のリンゴだと皮まで食べやすい」と話す

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 青森県内で現在、黄色リンゴの消費拡大を狙い、さまざまなPR活動が行われている。

青森県地産地消フェアに登場した着ぐるみの黄りんちゃん

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 青森県りんご対策協議会は8月、黄色リンゴのPRソング「ハッピーイエローアップル」を発表した。同ソングは公式サイトで公開しており、ユーチューブには振り付けやロックバージョン、津軽弁バージョンなどを投稿。昨年制作したイメージキャラクター「黄りんちゃん」の着ぐるみを今年は用意し、キャンペーン活動などに登場させている。

 リンゴの品種名を名前にして活動している青森のご当地アイドル「りんご娘」。現メンバーの「とき」と「王林」は黄色リンゴの品種であるため、黄色リンゴのPRは積極的に行っている。練習中に食べるのは皮まで食べやすい黄色リンゴだという2人。「黄色のリンゴは赤いリンゴより皮が食べやすい」と王林。「自分たちが黄色の品種名であることで、黄色リンゴの消費につながれば」と、ときは話す。

 青森県産業技術センターりんご研究所(黒石市)品種開発部長の赤田朝子さんは「皮の色以外の違いは特にない」と指摘する。見た目から赤色リンゴの方を手にする消費者心理はあるが、「実際に口にした消費者からは黄色リンゴの方がおいしいといった評価すらある」という。見た目で引けを取ってしまう黄色リンゴは、赤色リンゴと比較して食味本位で栽培される傾向にあるためで、「品質は保証されている場合が多い」と話す。

 生産者にメリットもある。赤色リンゴは赤くするために「葉摘み」「玉回し」といった着色作業が必要となるが黄色リンゴには必要がない。「生産者がその分、ほかの作業に手が回るようになり、ゆくゆくは消費者のメリットにもなるのでは」と赤田さん。「リンゴは品種だけでなく地域や時期によって味や食感が変わる。さまざまなPR活動が行われているが、自分好みのリンゴを見つけてもらうきっかけになれば」とも。

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