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弘前でリンゴ5個がシードル1本と交換プロジェクト 醸造会社が企画

リンゴは弘前れんが倉庫美術館隣のブリックで受け付ける

リンゴは弘前れんが倉庫美術館隣のブリックで受け付ける

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 弘前の醸造会社「GARUTSU(ガルツ)」(弘前市代官町)と「弘前BRICK(ブリック)」(吉野町)が3月3日、募集したリンゴで酒を造る「ワンドノシードルプロジェクト」を始める。

昨年の「ワンドノシードル」

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 集めたリンゴを使ってシードル(りんご酒)を造るプロジェクトは昨年、GARUTSUが企画した。募集したところ、175人から20キロ箱45箱分のリンゴが集まったという。GARUTSU副社長の相内英之さんは「弘前らしくリンゴを使ったまさに物々交換」と笑顔を見せる。「ワンド」は津軽弁で「私たち」の意味。

 GARUTSUは弘前の中心市街と道の駅「津軽白神」(西目屋村)内に醸造所を持つ。青森県産の果実を使った果実酒やシードルを醸造している。今年参画した弘前BRICKは、弘前れんが倉庫美術館に併設する「CAFE & RESTAURANT BRICK」を運営する。

 相内さんは「昨年は想定以上のリンゴが集まった。今年は弘前BRICKと協働し、より多くのリンゴを集めたい。新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、落ち込んでいる人たちが少しでも元気になれる企画になれば」と話す。

 弘前BRICKの奈良岡真弓さんは「青森では親戚にリンゴ農家がいるなど、リンゴをもらったり安く譲ってもらったりする人が多く、全国どこよりもなじみ深い地域なのでは。私自身も昨年、市場に出せない訳ありリンゴがたくさん残っていたので、リンゴを持ち込んでシードルにしてもらった」と話す。「持ち込んだリンゴで造ったシードルは格別の味だった」とも。

 リンゴは5個以上で、330ミリリットルのシードル1本となる。10個以上で2本となるが、シードルは1人最大2本まで。完成は5月中旬以降を予定している。「できたシードルは持ち込む品種によって味が変わり、今年はどんな時になるかが楽しみ」と相内さん。奈良岡さんは「食べきれなかったリンゴを廃棄するのではなく、有効活用するSDGsの取り組みとしても弘前リンゴをPRできれば」と話す。

 リンゴの募集は3月31日まで。受付場所は「CAFE & RESTAURANT BRICK」。

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