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弘前の漆芸家の企画展 津軽塗以外の作品100点展示

藤田正堂さんの展示作品の1つ「彫漆小箱」

藤田正堂さんの展示作品の1つ「彫漆小箱」

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 弘前の城東地区にある「ギャラリーカサイコ」(TEL 0172-88-7574)で現在、「藤田正堂と香川の漆芸(しつげい)」が開催されている。

「蒟醤」技法で作られた盛器「香」

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 ギャラリーカサイコの5周年特別企画として開く同展。同市出身で漆芸家の藤田正堂さんが手掛けた装身具や茶道具などの小物作品を中心に約50点のほか、香川県を代表する漆芸家の作品約50点を展示販売する。

 藤田さんは津軽塗職人の父の影響で漆芸の世界に入り、香川県漆芸研究所の研修生として学び、人間国宝・磯井正美さんに従事した。蒟醤(きんま)や彫漆(ちょうしつ)といった技法を身につけて帰郷。弘前で制作活動を続け、さまざまな賞を受賞した。2013年には紫綬褒章を受け、「宮内庁お買い上げ作品」は過去に3点あるという。

 会期中、藤田さんも在廊する。「漆は心を豊かにする不思議な素材。漆作品は触れる機会が少なくなっているため、もっと身近に感じてもらいたい。作家としての活動だけでなく啓発活動もしていきたい」と意欲を見せる。

 同ギャラリーオーナーの葛西彩子さんは「藤田さんとは5年前に当ギャラリーのこけら落としで出展していただいた縁。5周年企画として藤田さんから展示を行いたいと提案があった。恐れ多い上に今回の展示に合わせ、紹介していただいた漆芸家の作品は東北で見る機会はほとんどない逸品ばかり」と話す。

 「津軽地方だと漆はすべて津軽塗というイメージがある。津軽塗以外の漆芸を実際の目で確かめてほしい」と呼び掛ける。

 開催時間は11時~18時。入場無料。4月20日まで。

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