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弘前の喫茶店「TOP」3代目店主、母から店を継承して1年

3代目店主の高橋若野さん

3代目店主の高橋若野さん

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 弘前駅近くにある「喫茶店TOP」(弘前市駅前、TEL 090-4317-2486)の店主が3代目となり、1月1日で1年がたった。

朝食のモーニングは看板メニューの一つ

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 創業1969(昭和44)年で50年以上続く同店。創業者の大沼創さんは函館出身で信販会社に勤め、弘前の支店に異動したことをきっかけに弘前で「喫茶店TOP」を出店した。同店は2回の移転を経て現在の場所で営業。3代目店主となる高橋若野さんは2022年1月1日から、店を一人で切り盛りする。

 大沼さんは2009(平成21)年に他界するが、店は高橋さんの母・白戸恵子さんが継ぐことになった。白戸さんは元々、同店の常連客の一人。白戸さんが店を継いだことで常連客が通い続けられるようになった。

 その後、白戸さんは持病のため入院が必要となった。高橋さんは「店を休業するくらいなら入院しないと言い出した母に入院してもらうため、店を手伝うようになった」と振り返る。白戸さんは2021年12月に他界し、店はいったん閉業した。「店の後片付けをしていたところ、常連客から『時間を過ごせる場がなくなる』といった声を聞いたり家族からの反対がなかったりしたことから、店を継承することに決めた」と高橋さん。

 営業を再開し、メニューは変えず、喫煙客が多いことから店内を喫煙できるままにした。「最近は喫煙する場所が少ないため喜んでくれるお客さまも多い」と高橋さん。「母は常にお客さまのことを考えていた。ビールサーバーは母が導入したもので、昼から飲むお客さまがいるため。私が1年間続けられたのは、変わらず支えてくれるお客さまがいたから」と話す。

 高橋さんは創業者の大沼さんと面識がなく、店の歴史は常連客の方が詳しいという。「母が店をやると言い出さなければ私はここには立っていないし、自分で店をやるなんて想像もしていなかった」と高橋さん。70代の常連客は「大沼さんが店主だった時から通っている。常連客の娘さんが店主となり、店が続いていることがうれしい」と笑顔を見せる。

 「店を50年続けることが目標。100年続く店にしたい」と高橋さん。「これからもゆっくりとくつろげる店であり続けたい」とも。

 営業時間は8時(4月~11月=7時)~17時30分。火曜、第1・3月曜定休。

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