弘前経済新聞

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青森県警の3つの方言標語が話題に 津軽弁だけが「もはや呪文」

津軽弁、南部弁、下北弁の3つの方言が書かれた交通安全標語(写真提供=杉@ke_nek)

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 青森県にある3つの方言を比較した交通安全標語が現在、ネットで話題を集めている。

特殊詐欺被害防止標語の傑作とも言える「な、だだば 通じなければ 偽息子」

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 話題を集めているのは、ツイッターアカウント杉(@ke_nek)さんが2月5日に「青森の三大方言を比較すると津軽弁意味わからんのがよくわかる」(原文ママ)と投稿したツイートで、運転免許更新の際に手にした「青森県安全運転ガイドブック」(青森県交通安全協会発行)に掲載された、3つの方言で書かれた交通安全スローガンを紹介したもの。

 3つの交通安全スローガンは、「んだすけよ 夜出歩ぐんだば 反射材(南部弁で、だからさ夜出歩くなら反射材を付けよう)」「わんつかの かもしれないを 待ってけせ(下北弁で、少しでもかもしれないの気持ちを持ってください)」「わんつかだはんで けねでばね んだなへそいだば まねでばな(津軽弁で、少しの酒なら問題ないだろう、そうじゃないだろそれだとだめだよ)」。

 青森県には3つに地方区分があり、それぞれのエリアに津軽弁、南部弁、下北弁という方言がある。杉さんは下北出身で現在は南部エリアに在住。津軽エリアにも観光でよく訪れるというが、「改めて文字としておこすと県内でも言語としてここまで差があることがおもしろく、今でもどうしてこういう文字になるのか理解できていない」と笑顔を見せる。

 ツイートには、1万7000以上のリツート、3万8000以上のいいねが寄せられている。中には「もはや呪文」「難易度高すぎ」といったコメントがあり、他県の人からも津軽弁だけは分からないといった反応が多かったという。杉さんは「津軽と南部は喧嘩をしているイメージがあるが、お互いの言葉を大事にしてきた結果なのでは」と話す。

 青森県警広報課担当者によると、同スローガンは県民に分かりやすく親しみを持ってもらおうと2018(平成30)年、警察官と県警職員から募集した方言を使った標語だという。782点の応募作品の中から「特殊詐欺防止」「採用募集広報」といった部門別に優秀作や佳作を選んでホームページに現在も掲載している。ガイドブックに掲載されている3つの標語は、佳作として選ばれたものとなっている。

 同担当者は「当時、一人で複数の応募をした職員もいたと聞く。作品は各課の広報活動に利用して良いとしてあり、今回のようにガイドブックに掲載したり、名刺などに載せていたりする職員もいるようだ」と話す。

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