弘前のライブハウス「KEEP THE BEAT(キープ ザ ビート)」(弘前市土手町、TEL 0172-26-6968)が12月15日、地元バンドによる無観客ライブ配信を始めた。
2020年3月に23年間の営業に幕を閉じたライブハウス「マグネット」の元店長・高取宏樹さんが10月16日オープン予定で準備を進めていた同ライブハウス。開業資金をクラウドファンディングで集め、961人の支援者と目標金額の189%を集めた。
弘前エリアは10月まで新型コロナウイルスの感染者の発生がなく、順調にオープン日を迎える予定だったが、15日にクラスターが確認されオープン日を延期した。休業要請に応じ、その後の全国的な感染拡大により、現在も明確なオープン日を設定できずにいる。
高取さんは「現在は貸しスタジオとして営業しているが、仮オープンといった状態。オープンに合わせて予定のあったライブも延期となっている。県のガイドラインに沿った間隔で客を入れた開催も考えたが、演者から家族に迷惑はかけたくないといった声もあり開催できずにいる」と話す。
15日から始めた配信は、同店ステージを使った無観客ライブ映像。1回目の配信は、地元バンド「trash youth(トラッシュユース)」が12月1日に行ったライブ映像で、今後は年明けに2週間のペースで地元バンドのライブ配信を予定している。
高取さんは「生の音楽を聴いてもらおうと出店したライブハウスだったが、配信をせざるを得ない。手探りで不慣れな部分もあるが、今回の配信では大阪や札幌からの視聴者もいた。今は配信によるメリットを生かして全国へ地元バンドの魅力をライブハウスとして発信していきたい」と意欲を見せる。