スターバックスコーヒー弘前公園店(弘前市上白銀町)に現在、スタッフが手作りした津軽こぎん刺しのウェルカムサインが設置されている。
「弘前さくらまつり」に合わせ、店独自のもてなしを行おうと津軽こぎん刺しが得意なスタッフが提案したという同サイン。津軽こぎん刺しで作った17つのスリーブには、「WELCOME TO HIROSAKI」の文字と、リンゴやコーヒー豆のデザインを刺しゅうしている。
津軽こぎん刺しは津軽地方に伝わる伝統工芸の一つで、布の織り目に縦糸を奇数目だけ刺していく手芸技法。昔は防寒の役割があったが、現在ではポーチや手帳入れなど小物のアクセントにアレンジされ、女性を中心に人気が高まっている。
スリーブ製作には同店のスタッフ全員が参加し、約1カ月かけて完成させたという。同店ストアマネージャーの高橋健一郎さんは「さくらまつりに訪れる観光客に津軽こぎん刺しという弘前の伝統文化を知るきっかけにしてもらい、地域の活性化につなげたい」と話す。
同店は大正時代に建てられた旧第八師団長官庁を活用し、店内は伝統工芸品などを取り入れた内装となっており、津軽こぎん刺しをあしらった長椅子も設置している。高橋さんは「さくらまつり期間中、スタッフが身につけている蝶ネクタイも津軽こぎん刺しでスタッフの自作」と笑顔を見せる。
営業時間は7時~21時。津軽こぎん刺しのスリーブの設置は5月7日まで。