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弘前のフランス料理人が「絹の生食パン」開発 原材料にシルクパウダー使う

絹の生食パンと店主の佐藤誠さん

絹の生食パンと店主の佐藤誠さん

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 フランス料理店「Chez Ange(シェ・アンジュ)」(弘前市外崎、TEL 0172-28-1307)店主の佐藤誠さんが1月5日、新商品「絹の生食パン」の販売を始めた。

絹の生食パン

 原材料に食用の「シルクパウダー」を使った同商品。佐藤さんによると、8時間以上かけて焼き上げるため、毎朝4時から仕込みを始めるという。「開発には半年以上掛かった。コロナ禍だったからこそ完成できた」とも。

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 佐藤さんは東京や宇都宮のホテルで料理人として経験を積み、東奥義塾高校に通学していたことをきっかけに弘前に移住。弘前法華クラブ(現パークホテル)や青森ロイヤルホテルで料理長などを務め、1998(平成10)年に「シェ・アンジュ」を出店した。

 「食パン作りは長年の夢だった」と佐藤さん。「化粧品会社の仲間からシルクパウダーのことを聞いたのは昨年春。高タンパク質で栄養価も高いということに着目した。新型コロナウイルスの影響で客足が遠のき、時間に余裕ができた。シルクパウダーで食パンを作っている人は誰もいないと聞き、挑戦しようと決めた」と振り返る。

 「パン作りは我流。おいしいものを食べてほしいとの考えから、試作を重ねて妥協しない新商品となった」と自信を見せる。「開発中には世界でも珍しい食パンとなることから、クラウンドファンディングによる資金集めの提案が東京からあったが、自分の納得できるものを提供したかったため断った」と佐藤さん。

 「絹の生食パン」販売に合わせ、敷地内に工場とケーキ類を展示販売するパン工房「Patch,Paris(パターシュパリ)」も新設した。「工房とショールームを備えた施設は以前から考えていたが、コロナによって集客が見込めない今であれば、時間もあり改修もできる」とリニューアルに踏み切ったという。リニューアルは開業以来初。店内では、絹の生食パンのほか、アップルパイやチーズケーキなども販売する。

 「絹の生食パン」について、佐藤さんは「40年近い経歴を持つパン職人に聞いたところ、真似ることが難しいレシピと言われた。食べた人からは食パンではなくケーキみたいといった声もあった。そのまま食べてもいいが、小麦色になるくらい焼くとシルクパウダーに含まれるアミノ酸が焦げてチーズのような風味が生まれる。個人的にお薦め」と笑顔を見せる。

 販売時間は11時30分~なくなり次第終了。価格は1斤=1,200円(1日40個限定販売)。