弘前市民会館近くの弘前城外堀で4月23日、「花いかだ」が一面に広がった。
1700本のソメイヨシノを中心に52種の桜が咲く弘前公園。重要文化財に指定された城門や櫓、堀などと桜が見られることから海外の観光客にも人気で、堀の水面と桜が見せるさまざまな姿に多くの花見客がカメラを向ける姿が今年もあった。
弘前市公園緑地課が同日発表した桜の状況は、園内と桜のトンネルは散り始め、外堀と西堀西岸は5分散りとした。花吹雪・花いかだの見頃は4月27日ごろまでと予想した。
散った桜の花びらが水面に浮かぶ様子をいかだに見たてた「花いかだ」。弘前公園では堀の水面に埋め尽くすように広がることから「ピンクのじゅうたん」などとも呼ばれている。弘前市では散っても楽しめる桜としてPRしている。
秋田から訪れていた40代女性は「一面に広がる花いかだの上に乗れるような気がした」と笑顔を見せ、東京から訪れていた50代男性は「弘前公園の桜は朝昼夜でさまざまな様子があり、大満足」と話していた。
市所属の樹木医で「チーム桜守」メンバーの海老名雄次さんは「今年は満開後に最高気温でも20度以下に推移したため花もちが良い。強風がなくや雨も降らなかったため、外堀内側のソメイヨシノが散らずにまだ花びらを残っている。花いかだはこれからが見頃」と話す。
弘前さくらまつりは5月5日まで。