弘前出身のプロゲーマー・梅原大吾さんが4月16日、仙台から弘前公園の約300キロを徒歩で歩き抜いた。
梅原さんは日本初のプロゲーマーで、17歳で世界チャンピオンのタイトルを獲得。対戦型格闘ゲームのeスポーツ大会「Evolution Championship Series」で、5年連続ベスト8入りや2年連続優勝といった歴代記録を持つ。
「ウメハラ散歩」と題した自主企画で、仙台から青森・弘前を徒歩で移動すると計画した梅原さん。アールさんやハンサム折笠さんといったゲーム仲間7人と一緒に約300キロを歩いた。4月8日に仙台を出発し、移動の様子はネットで配信し続けた。弘前公園には4月16日15時ころに到着。四の丸をゴールとし、先に場所取りをしていたハンサム折笠さんと合流し、旅を達成させた。弘前公園に到着したラストには1万3000人を超える同時視聴者数があった。
梅原さんは時敏小学校に在学し、弘前には小学1年生までいたという。その後は上京し、弘前に行く機会はなかったと振り返る。土手町通りを歩き、弘前公園へと到着した梅原さんは「街の風景はあまり覚えていないが、弘前さくらまつりのお化け屋敷や屋台の様子などはかすかに覚えている」と話す。
弘前はこの日、午前中に暴風警報が発令する悪天候だったが、午後には時折日が差すなどの天候まで回復。園内の桜は桜吹雪が見られるタイミングだった。「ちょうど良い時に来た。東京の桜も良いが、弘前の桜をみんなと一緒に見ることができてよかった」と梅原さん。
9日間300キロの旅を振り返り、梅原さんは「杖を持つことを禁止していたが、持って歩くとだいぶ楽になった。同じ距離でも高低差や天候によって辛さが違うことを経験として知ることができた旅だった」と話す。30数年ぶりの弘前という梅原さんは「旅の途中で聞いた津軽弁は今でも理解できた。弘前の滞在中は思い出の味や生まれた場所を探していきたい」と笑顔を見せる。