弘前大学で11月10日、地元15市町村による「食支援プロジェクト」が行われた。
弘前大学と包括連携協定を結んでいる青森県内15市町村が、地元産品を活用して学生を食で支援する同プロジェクト。新型コロナウイルスの影響で経済的に困っている学生を支援しようと弘前大学が企画した。
支援方法は2種類。地元産品を詰め合わせたパッケージによる提供と学生食堂を使って地元食材を使った料理の提供。パッケージを用意したのは、青森市、西目屋村、藤崎町、むつ市、平川市、板柳町、蓬田村、東通村、三戸町の9市町村で、200箱ずつ計1800人分を無料提供する。
学生食堂を使って地元産品を提供するのは、鰺ヶ沢町、弘前市、深浦町、田子町、南部町、蓬田村、階上町。深浦町は昨年に引き続き「雪ニンジンのスムージー」を無料提供したほか、鰺ヶ沢町は「ヒラメの漬け丼」、蓬田村は「トマツタレ丼」を安価で提供した。
弘前市は11月10日、同市内22店のアップルパイを無料提供した。この日は9店のアップルパイを1000個用意し、11時30分から配布を開始。14時ころにはなくなったという。弘前市は弘前大学のほか、市内11の大学や専門学校にもアップルパイを配る。
人文社会科学部3年の岡部拓未さんは「複数のあるアップルパイから自分で選んだ物がおいしくてうれしかった。今度は販売店に行ってアップルパイを買いたい」と話す。
西弘地区にある喫茶店「ラビット・クリーク」(弘前市中野)では学生限定で配布されたアップルパイの持ち込みを許可。ワンドリンク注文が条件で、アップルパイを皿に盛りつけ、アイスクリームをサービスする。店主のトニー・ラビットさんは「普段は持ち込みを許可していないが、学生たちが少しでも元気になればと企画した」と笑顔を見せる。
パッケージ提供は11月16日まで、弘前大学の学生食堂での提供は11月12日まで。