JR五能線「リゾートしらかみ」で現在、「e-モーションウインドウ」が実証搭載されている。
鉄道車両の窓に日本初の取り組みとして、55型の透過型ディスプレーを設置し、天気や沿線の観光情報などを掲載する。搭載されるのはリゾートしらかみの青池編成のみで、1号車と4号車展望室の2カ所。
リゾートしらかみは秋田駅と弘前駅・青森駅間を奥羽本線・五能線経由で運行する観光列車。「クマゲラ」「青池」「ぶな(ぶなは木へんに無)」の3つの編成があり、それぞれ車内の雰囲気やシートが異なる。日本海やリンゴ畑などの景色を見ることができるほか、車内では津軽三味線の生演奏や津軽弁の実演などを行う。
「e-モーションウインドウ」は通常2重構造になっている車両の窓ガラスの間に、有機ELディスプレーを挟み、車窓の景色に表示を重ねられることが特長。運行エリアに合わせた観光情報を表示し、「将来的には外の景色と連動した情報掲載も考えている」とJR東日本秋田支社営業部観光推進室の神大地さん。
4月2日に設置した後、「未来キター」「子どもの頃にアニメなどで見た技術」といったSNSの声があったという。神さんは「現在のところ9月までの試験搭載。今後、新造される車両にも搭載できるよう続けていくので、機会がある方は注目してほしい」と話す。