ラーメン店「のぶ」(青森県南津軽群藤崎町)が4月1日、国道339号バイパス入口交差点近くにオープンした。
昔ながらの中華そばを提供する同店。弘前のラーメン専門店「なかた屋」に7年在籍した長内暢之(のぶゆき)さんが、「そば処ふじくら」跡地に出店した。
長内さんは弘前出身で、チェーンのラーメン店でアルバイトをしたことがきっかけで調理に興味を覚え、経験を積むことにした。「なかた屋」は昨年4月に独立を視野に退社。「厨房で仕事をする人は屋外の仕事に憧れがある」と明かす長内さんは、コロナ禍もあり、すぐに起業はせず、5月からリンゴを中心に農業の手伝いをしながら出店に向けて準備を始めた。
開業する店で提供するラーメンはジャンルを決めていなかったが、農家と仕事をする中で、農家がよく食べるという中華そばに決めたという。「青森の基幹産業を支える農家さんたちに提供できるようなラーメンがいいと思うようになった」と長内さん。
出店場所は当初、弘前を考えていたが、条件が合わず難航していたという。知り合いの勧めもあり、内見したのが同店だった。長内さんは「きれいに使われていた厨房の状態などを見て、自分もこんな店でお客さまを喜ばせたい」と即決した。
店舗面積は約12坪、客席数は12席。店内は居抜きで、カウンターテーブルや小上がりなどは残したが、床や壁の雰囲気は変えた。中華そば「らーめん」(中=600円、大=700円)は開発に苦労し、開店直前に完成。「たまたま買い忘れた野菜一式を使わず作ったスープがちょうど目指していた味だった」と長内さん。自信作ができたと明かす。
メニューは「らーめん」のほかに、「お子様らーめん」(400円)、チャーハン(中=600円、大=700円)。チャーシュー増量(中=850円、大=950円)、卵、ネギ、メンマ(以上、100円)といったトッピングもある。
オープンして2週間がたち、リンゴ農家や友人や知り合いが足を運んでくれたことに感謝する長内さん。今後の目標は、ラーメンのケータリングで、屋台も考えているという。「来ていただくだけではなく、自分から出向いてラーメンを提供したい。自分が作るラーメンでいろいろな人を笑顔にできれば」と意欲を見せる。
営業時間は11時~18時。木曜定休。