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青森で白神地域の縄文遺物展示 三内丸山遺跡に次ぐ出土量

白神ダム建設に伴う発掘調査で見つかった遮光器土偶

白神ダム建設に伴う発掘調査で見つかった遮光器土偶

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 青森県立郷土館(青森県青森市)で現在、企画展「新説!白神のいにしえ」が開催されている。

男性器の表現がみられる注口土器

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 「津軽ダム建設に伴う発掘調査成果とともに」が副題の同展。2003年から2015年にかけ、現在の津軽白神湖(西目屋村)エリアにあった17の遺跡を発掘調査し、出土した段ボール約1万5000箱の遺物から600点以上を展示する。

 会場では5つの展示に分け、縄文時代から現代までの人々の歩みを発掘物で紹介する。人面付きの注口土器や普段は見る機会がない背面も見られる土偶を展示するほか、発見時の石棺墓を実際の岩を使って再現したコーナーや県重要文化財に指定されている江戸時代後期の旅行家・菅江真澄の真筆「外浜奇勝」を特別公開する。

 発掘にも関わった学芸員の岡本洋さんは「遺物の数としては三内丸山遺跡に次ぐ県内2番目の多さで、縄文時代草創期から1万年以上にわたって集落跡の推移を発掘できたことは国内でも珍しい」と話す。

 「すべて西目屋のダム湖エリアから出土された遺物で公開は初めて。男性器が表現されたり両性とみられたりする注口土器の出土は例があまりない。熊と人が一体化している土器や4本足を持つ土偶といった希少なものもある」とも。

 展示物の写真撮影は可能(一部除く)。会期中、日曜・祝日はギャラリートークを開催し、青森県埋蔵文化財調査センターが講演会を開く。入場無料。

 岡本さんは「西目屋といえば山奥のイメージが先行するが、縄文時代はへき地ではなく、豊かな環境から白神山地のブナの原生林が生まれる前から人が住んでいた。地元に住む人はもちろん、岩木川周辺に住む青森の人たちにもこの大きな発見をぜひ見に来てほしい」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時。観覧料は、一般=310円(1月から250円)、高校・大学生=150円(1月から120円)。1月20日まで。

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