弘前のちゃんこ料理店「菜食健美ちゃんこ たかまる」(弘前市品川町、TEL 0172-55-9853)が12月15日、オープン3周年を迎えた。
弘前出身で元力士の花田将人さんが店主を務める同店。小学3年から相撲を始め、経験1年目にして全国大会で優勝するほどの実力者だったという花田さんは、弘前第三中学校を卒業後、鳴戸部屋に入門し、15年間の力士生活を送った。
力士引退後は弘前に戻り、飲食店などで働いていたが、「相撲をやっていたのだから、ちゃんこ鍋店をやってみれば」との周囲からの声を受け、開業を決意。オープン当初は順調なスタートではなかったが、昨年あたりから手応えを感じ始めたという。花田さんは「相撲のイベントを主催したり、土俵作りの手伝いをしたり、少しずつお客さまを増やしていった」と振り返る。
「『ちゃんこ』とは力士の食事の総称」と花田さん。力士にとって食事は体を作るための大事なトレーニングといい、現役時代に培った料理方法を生かし、「お客さまの要望になるべく応えられるようにしている」と話す。
メニューは、ちゃんこ鍋(1人前、900円~)。味は、みそ、しょうゆ、塩、キムチ、坦々(タンタン)など。客の希望に合わせ、タレやポン酢も用意する。このほか、季節の一品料理(200円~)、桜の塩漬けを使った「花見鍋」(1,000円)なども用意する。
「みそは青森県産ニンニクと自家製みそのブレンド」と自信を見せる花田さん。みそチャーハン(550円)、みそラーメン(600円)などに使い、田子ノ浦部屋(元鳴戸部屋)でも花田さんのみそが使われているという。
「実は当店一番人気は裏メニューのプリンだったりもする」とも。土鍋で作るプリンは要事前予約で、容器を持ち込めばテークアウトにも対応する。
花田さんは「出張で立ち寄ってくれる人や周囲で助けてくれる人がいる限りお店は続けていきたい。かつて相撲王国と言われた青森の相撲人口拡大にも尽力できれば」と意気込む。
営業時間は11時~14時、17時~ラスト。