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弘前の国登録有形文化財「翠明荘」 日本料理店として5年ぶりの再開

(右から)マネージャーの永山慎紀子さんと女将の丹代奈津子さん

(右から)マネージャーの永山慎紀子さんと女将の丹代奈津子さん

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 日本料理店「懐石翠明荘(かいせきすいめいそう)」(弘前市元寺町、TEL 0172-88-8360)が9月4日、オープンした。

大広間を使った客室

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 弘前公園近くにあり、約2600平方メートルの敷地に、日本館、奥座敷などの6つの国登録有形文化財を有する「翠明荘(旧高谷家別邸)」。2020年9月まで日本料理店「奥膳懐石 翠明荘」が営業していたがコロナ禍で閉店。2024年には所有者であったムジコ・クリエイト(和泉)がタイキファーマシー(藤崎町)に「翠明荘」を譲渡した。

 翠明荘のマネージャー・永山慎紀子さんによると、再開にあたり建物を生かした料理店などの活用を考えたが、人材探しに苦労したという。「さまざまなご縁があり、以前の翠明荘で20年以上にわたって働いていた女将にも出会うことができた」と永山さん。

 女将の丹代奈津子さんは「声をかけられた時はうれしかった。約5年ぶりに戻ってきた翠明荘は前より美しくよみがえっているようだった」と話す。

 日本館・大広間の襖は取り外し、テーブル席30席の客室として使う。畳の下には床暖房を入れ、銅板に金箔を散りばめた格天井や長さ13.5メートルのヒノキの一枚板の廊下など、可能な限り建物を目で楽しむことができるように改装した。

 メニューは、8品の創作和食と甘味を提供する「懐石コース」(1万4,300円)のみ。提供する料理は季節によって変更する。事前予約制。予約できる時間は18時~、18時30分~、19時~。

 オープンして2週間がたち、以前の利用客が懐かしがって訪れている。「料理を楽しみながら、館内の彫刻や庭の写真を撮って喜んでくれる」と丹代さん。

 木造平屋建ての奥座敷は1日1組の宿泊施設として営業予定で、中華料理店「チャイナダイニング ベア」だったテナントは改装して、来年以降に貸し出す予定。永山さんは「建物を散策できるようなカフェ時間の営業にも挑戦したい。一つ一つ形にしていきたい」と話す。

 営業時間は18時~21時。日曜・月曜定休。

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