イオンシネマ弘前(弘前市高崎)で2月16日、映画「幕が上がる」の完成披露試写会と舞台あいさつが行われ、主演を務めたアイドルグループ・ももいろクローバーZの有安杏果さんが登壇した。
映画は平田オリザさんが2012年に発表した同名小説が原作。全国大会を目指す地方高校の演劇部の女子高生らが奮闘する青春を描く。「史上最大のプロモーション大作戦」と題した同映画の舞台あいさつは、上映劇場全127館、5万kmの距離をももいろクローバーZのメンバーが全国行脚するという企画。同館には有安さんが駆けつけ、集まった約270人の観客を盛り上げた。
「今日から一人で舞台あいさつを回ることになったので緊張している。みなさんとこんなに近い距離で接することができてうれしい」と有安さん。配役が直前まで決まらなかったことやクランクインする前に行った演技のワークショップなどの話を披露した。撮影中は本広克行監督とよく相談をしていたことを指摘されると、「本広監督がモノノフ(ももいろクローバーZのファン)じゃないと作れない映画だと思う。でも監督は否定する」といったエピソードを明かし、会場を沸かせた。
会場では、ファンたちが自主的にリンゴを用意して有安さんを驚かせようとしていた。事前にインターネットでその動きを調べていたという有安さんを驚かすことはできなかったが、47都道府県を紹介するご当地ソング「ももクロのニッポン万歳!」の青森県を歌うフレーズ「青森りんごはテッパンです」をファンたちと一緒にリンゴを片手に合唱した。
サプライズをツイッターで呼び掛けた岩田謙一さんと川辺央さんは、この呼び掛けを通じて初めて知り合った。別々で動くより協力し合った方が早いと、一緒に情報の拡散に務めたという。約150個のリンゴを用意したリンゴ農家の三上勉さんは、ももいろクローバーZのロゴが入ったリンゴも用意。同劇場の支配人に掛け合い、有安さんの控室に置いてもらった。「喜んでもらってうれしかった」と喜びをかみしめていた。
上映は2月28日から。