柴田大学短期大学(弘前市上瓦々町)で9月3日、講演会「ローカルフォト講座」が開催された。
柴田学園とまちなかキャンパス(土手町)が共催する教育プログラム「生活創生カレッジ」の一環で開催した。学生や地域住民の多様な学びの場を提供することを目的とし、今回が4回目。講師は写真家のMOTOKOさん。音楽や広告の分野で活躍する傍ら、「地域と写真」をテーマに「ローカルフォト」という概念で写真によるまちづくり事業を行っている。
講演では街を活性化させたい地域住民向けに、過疎地域でのローカルフォトの実例、必要になってくる心構え、新型コロナウイルス感染拡大後の「観光」の在り方の変化を交えながら、「シビックプライド」を醸成することもできるローカルフォトについて語った。講演には街づくりに興味を持つ高校生から、Uターン者などの地域住民ら約40人が集まった。
講演を聞いた高校生の石岡真暖さんは「この街の魅力を一枚一枚の写真に大切に収めていきたい。広く多くの人に発信していくことで、最終的には、県外に進学した姉がこの街の魅力を感じUターンしてもらえるような写真を撮りたい」と笑顔を見せた。
MOTOKOさんは「ローカルフォトは人と人とをつなぎ、誰かの行動を促す力を持っている。年々変化している観光の形に順応するためにも、地域住民一人一人の物語を発信し、観光客と市民が共創していく時代になった。常に客観的な目線を鍛え、感謝を写真に入れていきたい」と話す。