若手のねぷた絵師らによるねぷた団体「弘前ネプタ愛好会」が8月1日、弘前ねぷたまつりの合同運行に初参加する。
弘前を中心に活動する20~30代の絵師らが2020年に立ち上げた同団体。新型コロナウイルスの感染拡大の中で活動を始め、今年初めての合同運行となる。
現在団員は約20人。団長の外崎陸さんは「ねぷた絵一枚を1時間でも2時間でも見続けてしまうような『ねぷた馬鹿』たちが、自分たちのこだわりでねぷた絵の魅力を伝えたいと始めた。それぞれの本業を生かしたサポートで今年の合同運行参加にこぎ着けた」と振り返る。
ねぷた本体正面のねぷた絵(鏡絵)は「三國誌 趙雲 麹義を突殺す図(さんごくし ちょううん きくぎをつきころすず)」、見送り絵は「樂女(がくめ)」。前ねぷたもそれぞれのねぷた絵師が担当する。ねぷたの骨組みは昭和期に定番だった形を踏襲し、ねぷた絵が美しく見える形にこだわったため、昇降機は備えない。
電球は、ねぷた絵が映えるように、20ワットの白熱球を使い、前ねぷたはろうそくで照らす。「ねぷたの話に夢中になり、度々作業が進まないことがある」と苦笑する外崎さん。「3回の合同運行で、ねぷた絵師らしいサプライズを用意している。300年という節目のねぷたまつりを盛り上げ、ねぷた絵の美しさを体験してほしい」とも。
弘前ネプタ愛好会は8月1日・6日・7日の合同運行に参加する。