はるか夢球場(青森県弘前市)で7月5日、「YS吉田産業100周年記念ナイター楽天イーグルスvs.福岡ソフトバンク」が開催された。
3年ぶりに弘前で開催されたプロ野球1軍公式試合。パ・リーグ首位のソフトバンクとゲーム差2.5で追う2位楽天の首位攻防戦となった。楽天の先発はチーム最多の6勝の則本昂大投手で、ソフトバンクの先発は大関友久投手。
この日の天気は、14時過ぎから弘前を中心に津軽地方に強い雨が降り、弘前市は土砂災害の危険性が高まっているとして一部の地域に避難指示を呼びかけた。試合前になると雨はやみ、岩木山に夕日が沈むことが分かるほどの晴天に回復した。
試合は序盤に則本投手がソフトバンク打線に捕まり、6失点で6回降板。楽天打線は終わってみれば今季最少の2安打にとどまり、2対6と楽天が敗退。リーグ戦4連敗となったほか、はるか夢球場が開設した2017(平成29)年以降の同球場での楽天の成績は1勝3敗となった。
アトラクションでは、弘前の「RINGOMUSUME(りんご娘)」の元リーダー・王林さんが初の始球式に臨んだほか、国歌斉唱はりんご娘の事務所「リンゴミュージック」のボーカルユニット「ライスボール」が担当。5回終了時には楽天公式チアリーダー「東北ゴールデンエンジェルス」メンバーで青森県出身のHOZUMIさんのマイクパフォーマンスもあった。
観客動員数は球団発表によると1万191人。会社仲間と観戦したという30代男性は「久々の野球観戦だったが、コロナ前のような熱気と盛り上がりを感じた」と話す。30代女性は「雨で試合が中止にならないか気が気でなかったが、無事に地元の弘前でプロ野球が見られてうれしい。楽天は負けてしまったが、来年も開催されるのを期待したい」と笑顔を見せる。
楽天の石井一久監督は「多くの青森の人に観戦してもらったが、いいところを見せることができなかった」と悔しさをにじませていた。