弘前の「はるか夢球場」で8月8日・9日、地域活動応援イベント「エールフェス」内で「世界の野球パネル展」が行われた。
世界16カ国に派遣された青年海外協力隊16人が現地で取り組んだ野球普及活動を紹介する同展。元青年海外協力隊員で今年2月から青森市在住となった国際協力推進員の阿部翔太さんが企画した。
阿部さんは福島出身で野球は小学校から始めたという。大学4年までプロ選手になることも視野に入れていたというが挫折し、大学卒業後はウエディングプランナーとして活躍。2年ほどたった時に遭遇した祖父母の死をきっかけに、世界情勢に興味を持ち始めたという。
青年海外協力隊としてニカラグアに派遣されたのは2016(平成28)~2018(平成30)年。現地では女子野球の普及に活動し、ナショナルチームのスタッフとして携わったこともあったという。
阿部さんは「青年海外協力隊としてニカラグアの野球に関わり、一度はあきらめた野球の仕事に携わることができた。日本の野球を背負い、世界で活動している人たちは他にもいる。パネル展では野球という切り口から海外の国に興味を持ってもらえれば」と話す。
阿部さんは現在、青森で青年海外協力隊の啓発活動を行うほか、青森の農業技術を海外留学生などに指導する事業にも力を入れている。
阿部さんは「日本の農業技術を学びにくる留学生は多く、日本で野球をしたい人も多い。社会人野球などの選手として活躍できるようなチャンスを増やしたい」と意欲を見せる。「展示したパネルは今後、子どもたちの教材に生かせられるような活用を予定している」とも。