藤田記念庭園洋館(弘前市下白銀町、TEL 0172-37-5690)で4月17日・18日、東京のメイドが遠征イベントを開催する。
メイド文化の普及を目的に東京以外の地域に出張する同企画。当日は3店舗、1団体から7人のメイドが給仕を担当し、クッキー付きの紅茶を提供するほか、サイン入りオリジナルTシャツや手書きのメッセージカードを用意する。事前予約制。そのほか1日100個限定でチョコレートを無料配布する。
同企画は、愛知、山形に続き3エリア目と話すのは、企画したメイド喫茶「ワンダーパーラー」(東京都豊島区東池袋)の店主・鳥居重五郎さん。ワンダーパーラーは100年以上前のメイド文化をサービスとして提供する日本紅茶協会おいしい紅茶の店認定店。創業は2005(平成17)年で、男性だけでなく女性の利用客も多い。
鳥居さんによると、2017(平成29)年に山形に遠征した際、青森ナンバーが多く、気になったことがきっかけだったという。当初は青森市内を開催地としていたが、候補案に挙がっていた藤田記念庭園に話を持ち掛けたところ、イベント趣旨への賛同を得て、弘前での開催に変更した。「登録有形文化財であるため、ハードルが高いと思っていたが、趣旨を理解してもらい受け入れてくれた」と鳥居さん。
出張するメイドの一人、JAM AKIHABARA(東京都千代田区外神田)の櫻井ひろさんは常連客の中に青森出身がいて、今回の遠征を楽しみにしているという。
会場となる藤田記念庭園は弘前出身の実業家・藤田謙一氏の作った日本庭園で、洋館は1921(大正10)年に作られた。現在は1階が「大正浪漫喫茶室」として営業するほか、イベントなどに利用できるホールと2階がレンタル可能な有料施設となっている。
無料配布するチョコは2月14日のバレンタインに合わせて行う予定だったことから。緊急事態宣言のため延期となったが、配布の企画は実施することにした。同企画に合わせ、6月25日から公開される映画「いとみち」の広報に協力する。「原作は読んだことがあり、メイドの仕事を丁寧に描いていることが印象だった。そんな映画のお手伝いが少しでもできれば」と鳥居さん。
感染症対策として検温と消毒、メイドはマスクを着用する。鳥居さんは「文化的な交流を目的に、メイドを仕事にしている人もいることを知ってほしい」と話す。「地元のメイドとのコラボやお手伝いも募集している」とも。
チケットは午前(9時30分~13時)と午後(13時~17時)で、料金はいずれも1万1,500円。