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弘前の飲食店で「新型コロナ休業を逆手に取った」コラボ企画

「チリエージョ」の野村農さん(左)と「煮干結社」の鎌田隆治さん(右)

「チリエージョ」の野村農さん(左)と「煮干結社」の鎌田隆治さん(右)

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 弘前で現在、地元飲食店同士が「休業を逆手に取った」コラボ企画を仕掛け、話題作りに力を入れている。

「Stay Juicy」と「Diner&bar JET」のコラボ企画

 弘前エリアは現在、新型コロナウイルスの感染が拡大し、弘前市内の飲食店は弘前市から要請で10月31日まで休業協力をしている。テークアウトは要請の範囲外であることから、テークアウトを始める店や営業時間を短縮する店、要請どおり31日まで休業する店もあるが、いずれも11月1日以降の営業再開には不安を感じているという。

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 スムージー専門店「Stay Juicy」(弘前市品川)は、ラーメン店「煮干結社」(元寺町)の新しい看板メニュー「スパイスカレー」を2号店「はたけのゆっこ店」(藤崎町)で10月24日・25日の2日間限定で提供した。「Stay Juicy」店主・前田さと子さんは「急な休業要請だったため大量のロスが出るという話を聞き、弘前市外であれば営業できると提案したのがきっかけだった」と話す。

 2日間にわたって提供したのは、「Stay Juicy」で使っていた麻炭を入れたスパイスカレーというコラボメニューで、スムージーのセットなども用意した。「救済といったことではなく、ピンチをチャンスに捉えて、スムージーとスパイスカレーの両方を知ってもらう機会にしたかった」と前田さん。

 煮干結社の鎌田隆治さんは「自分が楽しみたいことと、お客さまにも楽しんでもらいたいという思いがあった」と話す。「ステジュ結社」と題した同企画には想定以上の集客があり、前田さんは「1カ所で2つの店のものが購入できる手軽さ、気軽さ、いつもと違う特別感は味わってもらえたのでは」と笑顔を見せる。鎌田さんは「休業期間だったからこそ実現できた」と話す。

 「はたけのゆっこ店」では10月31日と11月1日に「Diner&bar JET」(弘前市鍛冶町)とコラボし、中止となった「食と産業まつり」で販売予定だった「キューバサンド」(500円)などを店内で提供する。

 ラーメン専門店「sobabar ciliegio(チリエージョ)」(弘前市元長町)は10月31日と11月1日に「煮干結社」とコラボし、テークアウト専用の「コラボSOBA」(1,000円)を販売する。チリエージョの野村農さんは「SNSで市からの協力金や今後の営業方法について相談し合っていたところ、鎌田さんにコラボ企画を持ちかけて快諾いただいたことから始まった」と振り返る。

 メニューは、チリエージョで提供しているパスタ製法の自家製ソバ「Ita-soba(イタそば)」と煮干結社のカレーを使ったつけ麺にした。野村さんは「方向性の違うラーメン店が平時ではありえないコラボに挑戦するという点で、話題を集めたかった」と話す。

 企画名を「劇団チリ結社 旗揚げ公演」とした理由について、「楽しいことが伝わるような名前と、他店とのコラボを増やしていきたいとの意味を込めて劇団とした」と野村さん。「ウィズコロナ、アフターコロナを見据えて店舗同士でも協力し合い、暗い印象のある弘前の飲食店から明るい話題を発信していければ」と意欲を見せる。