弘前市内の文化施設が現在、新型コロナウイルス対策をしながら営業している。
弘前市民会館の大ホール全体。3分の2が座れないようになっている
弘前公園内にある弘前市民会館(弘前市下白銀町)は、1343人収容できる大ホールの客席数を約3分の1に減らし、387人を上限として利用を受け付けている。4月から6月までの3カ月間のイベントは全てキャンセル。7月に入り利用の予定が入り始めたが、興行イベントの予定はないという。
館長の川村快之さんは「入場者50%で開催することはできないのかといった問い合わせがあるが、国や県が示すガイドラインでは最低1メートルの間隔を空けた上で定員50%未満が条件。当館では3分の1の客席数がその条件に合たる。イベント主催者からは収益が厳しいといった声もある」と話す。
弘前駅前にある複合商業施設「ヒロロ」(駅前町)内のヒロロスクエアは、収容客数150人~300人の市民文化交流館ホールとセミナーや打ち合わせなどを開ける10人~30人規模の会議室を有する。6月30日までは県外からの申し込みは受け付けていなかったが、7月1日からは解禁。すでに県外からの申し込みはあり、利用状況は平時に戻りつつあるという。
担当者は「市民文化交流館ホールの利用はまだ1割程度。ソーシャルディスタンスを保った開催をお願いしているため、定員の上限は約2分の1となる100人程度。イベント主催者らは検温や距離を取った開催などの工夫をしている。中には新型コロナウイルスの感染状況を見守り、開催判断をギリギリまで待っているイベント主催者もいるようだ」と話す。
百石町展示館(百石町)は市民の文化活動のできる貸し出しスペースで、展示会やコンサートの利用が多い。担当者は「利用状況は昨年と比較して7~8割程度。展示イベントは3密を避けた開催でお願いしているが、最近の感染状況でキャンセルにするといった連絡もある」と話す。