百石町展示館内にあるカフェ「コトリcafe」(弘前市百石町、TEL 0172-88-8504)が5月25日、オープン7周年を迎える。
2013(平成25)年にオープンした同カフェ。同館は1883(明治16)年に土蔵造りの建物を呉服店の店舗として建てた建物で、現在は文化財に指定され、市が「市民の文化活動を支援する施設」として管理している。
同カフェを運営するNPO法人harappa(ハラッパ)は、吉野町にある煉瓦倉庫(現・弘前れんが倉庫美術館)で2002(平成14)年に開催された「奈良美智展 弘前」を活動の原点とし、弘前で短編映画の上映会や音楽イベントなどを企画している。
店長の梅原亜矢子さんはハラッパに所属する前は、雑貨ユニット「ロゼット」の代表として活動し、イベントなどで軽食やスイーツを提供していた。「奈良さんの展示会に市民スタッフとして関わり、自分でも何かを発信したいと考えて作ったユニットが『ロゼット』。その活動の中で形となったのがマフィンだった」と梅原さん。
マフィンは同店の看板メニューとなり、オープン当時から提供している。季節の素材を生で使い、現在までに50種類以上を作ったという。マフィンの魅力について、梅原さんは「ニンジンが嫌いといった子どもがニンジンのマフィンなら食べられてしまう。苦手なものをおいしく食べることができる不思議なスイーツ」と笑顔を見せる。
新型コロナウイルス感染拡大前は、月1回マフィンのワークショップを開催していたが、現在は休止中。替わりにマフィンを自宅で作れるミックス粉「マフィンキット」の通販を5月13日から始めた。「休校が続く子どもたちが家で退屈していると聞き、少しでもおうちでも楽しいことができればと思い開発した」と梅原さん。
現在、SNSの投票機能を使った「マフィン総選挙」を行っている。一番人気となったマフィンは5月30日・31日に半額で販売する。梅原さんは「あっという間だった7年間は支えてくれた人たちがいたからこそ。当企画はそんな感謝の気持ちを込めた」と話す。「今後もマフィンを広めていけるような企画や新しい商品も開発し続けていきたい」とも。
営業時間11時~17時。月曜定休。