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青森で村の広報誌に「エヴァンゲリオン」 目を疑う村民も

田舎館村の広報誌「いなかだて」にエヴァンゲリオンが起用された©カラー

田舎館村の広報誌「いなかだて」にエヴァンゲリオンが起用された©カラー

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 青森県田舎館村で4月9日に発行された広報誌「いなかだて4月号」の表紙に「エヴァンゲリオン」のイラストが起用された。

田んぼアートのイメージ図として発表された「エヴァンゲリオン」

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 田舎館村は津軽平野の中央に位置する人口約7720人(3月末日現在)の村。1993(平成5)年から村おこしの一環として田んぼをキャンバスに見立て色の異なる稲で絵や文字を作る「田んぼアート」を日本で初めて行った。現在では、2つの会場で田んぼアートを披露し、20万人以上の見物客が訪れる観光資源となっている。

 「エヴァンゲリオン」は1995(平成7)年にテレビ放送されたSFアニメで、社会現象を巻き起こした。2007(平成19)年からは新しい劇場版シリーズが始まり、テレビ放送開始から25周年となる今年6月には最新作となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版」が公開される。

 イラストは、作中に登場する人型決戦兵器「エヴァンゲリオン」の新劇場版イラストを使う。起用の理由は、今年の田んぼアートのテーマが「エヴァンゲリオン」だったためと説明する広報担当者。田んぼアートのテーマイメージ図を広報誌の表紙に使うことは初めての取り組みで、村民への周知に活用したという。

 同担当者は「5月号では2003(平成15)年に制作した今年と同じテーマの『モナリザ』を予定していたが、4月2日に新型コロナウイルスの影響で、田んぼアートの開催中止を村が発表した。4月号はすでに印刷してしまった後だったが、5月号は中止となったため掲載は見送ることにした」と話す。

 現在のところ、テーマを来年に持ち越すかは未定。同担当者は「広報誌のイラストは田んぼアートのイメージ図として発表したものとは違い、口が空いている。実際の田んぼアートに使うイラストも違うエヴァンゲリオンだった」とも。

 田舎館在住の40代女性は「春の広報誌は入学式や卒業式が表紙を飾るので、一瞬目を疑った。エヴァを見たことはないがファンは多いと聞くので、ぜいたくな村民なのかも」と話す。30代男性は「田んぼアートは中止になってしまったため、まさに幻の広報誌では。エヴァンゲリオンの田んぼアートは見たかった」と話す。

 広報誌の発行部数は3000部。2700部は村内の世帯に配られる。

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