弘前の若手経営者らが4月1日、地元飲食店を応援するプロジェクト「#弘前エール飯(めし)」を立ち上げた。
同プロジェクト実行委員長の秋元駿一さんによると、新型コロナウイルスの影響で飲食業界が冷え込む中、弘前さくらまつりの中止だけでなく花見シーズンの弘前公園封鎖が発表され、今後さらなる経営の危機的状況を招くことが懸念されることから、市民を巻き込み飲食店を救おうとの思いからプロジェクトを立ち上げたという。
プロジェクトは、一般市民と飲食店がテークアウト(持ち帰り)情報を、「#弘前エール飯」で統一し、SNSツールを使って共有するというもの。「店に来てもらいたいが、現在では来店を呼び掛けにくいのが実情。テークアウトして店の料理を自宅で味わい飲食店を応援してほしい」と秋元さん。
大分・別府で行われていた「#別府エール飯」を参考にした。企画した別府市に問い合わせたところ、画像や企画内容の使用許可は快諾。問い合わせが他エリアからも数件あったことを聞いたという。秋元さんは「弘前だけでなく全国どこでも大変な時期と実感した」と明かす。
今後は、SNSを利用しない人向けに飲食店の情報を載せた冊子を配布する予定。弘前さくらまつりが中止されたことを受け、弘前公園の桜の写真を使ったランチョンマットの進呈企画も検討しているという。
秋元さんは「切迫した弘前の飲食業界を救うにはスピードが大事。準備がままならないまま立ち上げたが、まずはムーブメントを作る必要があると感じた。今年のさくらまつりは中止となったが来年も桜は咲き、まつりも行われる。その時、弘前に飲食店がなくなっていたということにならないためにも皆さまの協力が必要」と呼び掛ける。