JR弘前駅近くにあるパブ「Robbin's Nest(ロビンズネスト)」(弘前市大町、TEL 090-6450-1730)で提供するアイリッシュティーとホットポートが3月17日、冬季限定から通年販売商品になった。
「パブ文化を弘前で広めたい」と、アイルランドに強い影響を受けた店主の成田翔一さんが始めた同店。アイリッシュティーとホットポートは、同店スタッフの藤森一憲さんがアイルランドへ行ったことから生まれ、2月中旬から提供していた期間限定のメニューだった。
成田さんによると、スタッフには年1回、海外研修を行っているという。昨年11月5日~12月2日に藤森さんはアイルランドを選び、北海道ほどの大きさがあるアイルランドを1カ月かけて1周した。
藤森さんは首都ダブリンをスタートして、半時計まわりに移動。当初はヒッチハイクで移動していたが、ダブリン到着が早まりそうだったため、最後の約120キロを徒歩にしたという。「4日間かけて移動していた途中で、雨にぬれていたところ、地元の夫婦に心配され家に招かれた」と藤森さん。
藤森さんを自宅に招いた夫婦は、紅茶や軽食を提供した。「体が温まっただけでなく、アイルランド人の心に触れられたようなやさしい味だった」と藤森さん。「アイルランドは紅茶消費量世界1位。そんな国だからこそ紅茶は常に家庭にあるようだった」とも。
ロビンズネストのアイリッシュティーは藤森さんがアイルランドで飲んだ紅茶を再現している。茶葉はアイルランドから取り寄せ、味の再現には試行錯誤した。ホットポートはホットカクテルで、アイルランド滞在中にパブで飲んでいたという。帰国後にアイルランド在住で料理研究家の松井ゆみ子さんからレシピを教えてもらったものとなる。
提供して1カ月がたち、売り上げの一部が今年の海外研修の資金となることから、支援してくれる人やアイルランドの話を聞きに来てくれる人が購入してくれるという。藤森さんは「アイルランドの国民的記念日であるセントパトリックデーの3月17日に合わせて、冬季限定だった当メニューを通年提供にすることにした」と笑顔を見せる。
価格は500円。