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弘前れんが倉庫美術館、オープン準備着々 展覧会情報や入館料発表

改装工事中の弘前れんが倉庫美術館

改装工事中の弘前れんが倉庫美術館

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 弘前の新美術館「弘前れんが倉庫美術館」(弘前市吉野町)が現在、4月11日のオープンに向けて工事が進んでいる。

シードルゴールドの屋根

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 弘前の中心市街にある吉野公園の「吉野町煉瓦(れんが)倉庫」を改装して活用する同美術館。1907(明治40)年から1923(大正12)年にかけて酒造場として建てられたが、倉庫としての利用が長く、1990年代初頭に美術館としての構想がすでに検討されていたという。

 弘前れんが倉庫美術館開館準備室は1月24日、館内のレイアウトや開館記念プログラム「Thank You Memory-醸造から創造へ-」参加アーティスト8人を発表した。

 施設は美術館本館と「カフェ・ショップ・シードル工房」の2つに分かれ、れんがの道「ミュージアムロード」が間をつなぐ。美術館エントランスには常設展示として、弘前出身の現代美術家・奈良美智さんの白い犬のオブジェ「A to Z メモリアルドッグ」を設置。2階ライブラリーは美術に関する書籍などを並べ、無料Wi-Fiやフリースペースを備える。座席数は36席を予定する。エントランスとライブラリーは入場無料。

 メインとなる展示室は1228平方メートルの広さを持ち、1階の旧醸造室と2階の旧資材倉庫を5つの展示室に分け、高さ約15メートルの吹き抜け空間が目を引く。本館にあるスタジオ3室は有料貸し出しに対応する。ものづくりやワークショップに使える「スタジオA」、スクリーンやプロジェクターを備える「スタジオB」、楽器の練習や演奏もできる「スタジオC」で構成する。

 「カフェ・ショップ・シードル工房」では、オリジナルグッズやミュージアムグッズの販売、ドリンクや軽食などのメニューを提供するカフェスペースとなる。カフェ奥にはシードル工房を設置予定で、製造タンクを眺めながら食事、買い物が楽しめる。

 開館記念プログラムは、場所と建物の「記憶」をテーマに作品を展示する。奈良さんは写真作品「SAKHALIN」を出展するほか、中国の現代アーティスト、イン・シウジェンさんは弘前市民の100着の古着を使い、弘前の街をモチーフにした立体作品を出展。タイのナウィン・ラワンチャイクンさんは30人の弘前市民のインタビュー映像や約14メートルの大型絵画を出展する。

 開館記念プログラムにはこのほか、改修工事の過程を記録した映像や写真、リンゴのガラス彫刻作品なども展示する。観覧料は、一般=1,300円、大学生・専門学校生=1,000円。高校生以下・満65歳以上の弘前市民・留学生などは無料となる。

 開館準備室広報の大澤美菜さんは「工事は順調に進んでいる。美術館の全貌をお知らせする広報誌『弘前創造通信』の新号は近日配布予定。着々と情報を発信していくので、楽しみにお待ちいただければ」と話す。

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