弘前・石川地区で1月7日、「青森県りんご新春剪(せん)定大会」が行われた。主催は青森県りんご協会。
リンゴのせん定技術を学ぶ同大会。今年は昨年に引き続き同地区のリンゴ農園で開催され、県内外から約1300人のリンゴ農家が集まった。遠くは山形から訪れる人もいたという。
リンゴのせん定は1月~3月に行われることから、リンゴ農家にとって一年の仕事始めにもあたる。リンゴの収穫量や品質に7割もの影響を与えるといわれ、最も重要な作業となる。
会場では8人の講師が枝を切りながらせん定の技術を説明。集まった農家たちは真剣なまなざしで講師の所作を見つめていた。
参加したリンゴ農家の一人は「作業のしやすい高さや実ができる場所などをせん定によって決めるが、相手は生き物。なかなか思い通りにいかない」と話す。
講師を務めた米沢久隆さんは、品種「ふじ」の育ての親・斎藤昌美さんの下で10数年せん定技術を学んだ。米沢さんは「枝を見れば昨年以前のせん定がすべて分かる。天候によって想定外の成長もあるが、想定通りにリンゴを育てるのがせん定」と話す。
別のリンゴ農家は「生育を整えるには3年かかるといわれ、同地区でのせん定を見るのは今年で2年目。講師の先輩たちが来年はどのようにせん定するのか楽しみ」と笑顔を見せる。