青森の弘南鉄道大鰐線で1月21日、「大鰐温泉もやし列車」の運行が始まった。
大鰐線・中央弘前駅から大鰐駅までの区間内で、特産品の「大鰐温泉もやし」を車内販売する同企画。発案したプロジェクトおおわに事業協同組合の渋谷敏志さんは「大鰐線の利用者拡大のため、地元の特産品を使って貢献したいと考えた。運行する車内でモヤシのみを販売するのは全国でも初ではないか」と話す。
「大鰐温泉もやし」は同町で400年以上栽培されてきたという在来品種。栽培から出荷まですべて温泉熱と温泉水のみを使い、40センチほどまで長く成長させるのが特徴。渋谷さんは「歯ごたえが良く、鍋料理にしてもシャキシャキ感が残る。近年は、ペペロンチーノのパスタの代わりに『大鰐温泉もやし』を使うメニューを提供する店やタレントが注目して話題を集めたりしている」と話す。
1月21日・22日は両日ともほぼ完売で終えた。「運行当日の朝に収穫した物を販売しているため、『新鮮な物が手に入る』と喜ぶ声もあった」と渋谷さん。「1人でも多く、1区間でも大鰐線の利用者が増え、弘前と大鰐をつなぐ大鰐線を通じて双方のまちの活性化にもつながれば」と期待を寄せる。
価格は1束350円。販売は毎週月曜・火曜の10時30分大鰐駅発と、11時30分中央弘前駅発車内。3月26日まで。