弘前大学が4月12日、楽天(東京都世田谷区)が運営する料理レシピ紹介サイト「楽天レシピ」と協働で「3ダウンレシピプロジェクト」を行うと発表した。
累計110万件以上のレシピを紹介し、ユーザーがレシピを投稿・検索できる同サイト。
「3ダウンレシピ」は、弘前大学大学院社会医学講座教授の中路重之さんと料理研究家・浜内千波さんが、「日本人の3人に1人が患う」という高血圧を食生活から予防していこうと、同サイトのユーザーとともに料理レシピを開発・提案していくもの。3ダウンは、「油」「砂糖」「塩分」を減らすことを指す。
発表で中路さんは「例えば高血圧の家族のために作っているレシピを集めることで、同じ悩みを抱える人たちの解決につながる」と話す。楽天レシピと国立大学との連携は初の試みとなり、同プロジェクトは中路さんが取り組む革新的イノベーション創出プログラム「COI」の活動の一環という。
健康料理などの料理本を手掛ける浜内さんは「高血圧はむくみややせにくい体質の原因となり、女性には身近な問題。減塩は健康だけでなく女性の美の問題でもあり、おいしさを損なわない手軽に作れるレシピを作っていきたい」と意気込む。
同日行った試食会では、浜内さんが考案した「長いもとしじみの煮物」「香り野菜たっぷり酢サラダ」を実食。中路さんは「青森県産の物を使ってくれてありがとう」と話し会場を和ませた。同レシピは現在、楽天レシピで公開しており、RAB青森放送と共同制作したレシピ動画もネットで公開している。
同プロジェクトでは、4月~11月の8カ月間にわたり、「減塩で高血圧予防!3ダウンレシピコンテスト」を開催する。コンテストページに投稿したレシピは中路さん、浜内さん、「楽天レシピ」で審査し、優秀レシピは2017年に出版予定のレシピ本に掲載するという。