青森県内を中心に活動する作家・成田弥生さんの個展「成田弥生の小さな人形と木版画展」が現在、弘前市坂本町の名曲喫茶「名曲&珈琲ひまわり」2階で開催されている。
30数年ぶり2度目となる同店での個展には、表情豊かな粘土人形や木版画など約60点が並ぶ。成田さんは青森出身。上京してデザイン関連の仕事に従事した後、Uターン。働きながら創作を続け、1997(平成9)年からは手書きのフリーペーパー「パウロの寝返り」を発行。離婚を機に子育てに専念するため、長らく創作活動を休止していたという。
転機となったのは、文筆家の能町みね子さんとの出会いだった。成田さんのフリーペーパーに影響を受けた能町さんが2024年11月にオマージュ作品「パウロの寝起き」を制作したことが刺激となり、本格的に創作を再開。同店の店主・三上千壽子さんからも2年前に個展の打診を受け、1年をかけて新作を準備した。
展示の目玉である粘土人形は、市販の炭酸栄養ドリンクの空き瓶を芯材として活用したユニークなもの。成田さんは「ドリンクを飲んで空き瓶を用意してくれた娘の協力がなければ完成しなかった」と笑顔を見せる。
会場となる同店2階は、消防法改正の影響で長らく客席としての使用が困難だったデッドスペースを活用。店主の三上さんは「今後は展示スペースとして有効に利用していきたい」と話す。
成田さんは「弘前の知り合いが増えていることがうれしい。周囲の縁に支えられて開催できた。これからも創作を続けていきたい」と意欲を見せる。
開催時間は11時~18時。水曜・木曜定休。5月31日まで。