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青森で高校生の「ファッション甲子園」 40都道府県から3009点、優勝デザインは「溶解」

準優勝の弘前実業高等学校の「ヨソオウ」

準優勝の弘前実業高等学校の「ヨソオウ」

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 弘前市民会館(青森県弘前市)で8月20日、「全国高等学校ファッションデザイン選手権大会(ファッション甲子園2017)」が行われた。

優勝作品、富山第一高校の「溶解」

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 高校生によるファッションデザインコンテストの全国大会。17回目を迎えた今年は、40都道府県から126校1605チームが参加し、3009点のデザイン画の応募があった。1次審査で選ばれた35作品はデザイン画をもとに制作した衣装で、同日のファッションショー形式の最終審査に望む。

 今年の優勝は、学校法人富山第一高校(富山県富山市)の吉野菫さん(3年)がデザインした「溶解」。「コンプレックスの塊が溶け出したところを表現した」という同作品は、白の無地に無数の楕円が描かれており、コンプレックスの象徴として顔の左半分や身体を布で覆い隠すことで「潜んだ美しさ」を創り出した。

 吉野さんは「自分が醜い存在だと落ち込んでも、必ず内面には美しさがあるということを表現したかった」と作品に対する思いを語り、「模様はすべて手書き。楕円一つ一つをネームペンで描く細かい作業は大変だったが、優勝できて良かった」と笑顔を見せる。作品の制作とモデルを務めた坂本星音さん(3年)は「会場に着いて初めてモデル歩きを練習した。本番は前だけを見るように集中して歩いた。まさか優勝できるとは思っていなかった」と驚きを隠せない。

 準優勝には弘前実業高校(青森県弘前市)の「ヨソオウ」が選ばれ、985人の来場者による投票で決定した「観客賞」も同時に受賞。作品のデザインとモデルも務めた藤本華純さん(3年)は片目を指で閉じ舌を出すパフォーマンスで会場を沸かせた。藤本さんは「強い柄を『装って』自分を守る戦闘服をイメージして作った。楽しんでランウェイを歩くことができた」と振り返る。

 審査委員の原由美子さんは「レベルの高い作品ばかりで、これまでに無いほど賞を決めるのに悩んだ。その中でも『高校生らしさ』が光る作品が結果に結びついた」とコメント。審査委員長の大塚陽子さんは「『自らの思いを内に秘めた作品』として魅せることも大切」とアドバイスを送った。

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