青森・鬼沢地区、節分に豆まき行わず「やさしい」鬼を祭る風習とは

鬼神社の扁額には「鬼」のツノが描かれていない

鬼神社の扁額には「鬼」のツノが描かれていない

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 青森・弘前の鬼沢地区では節分に豆まきが行われない風習がある。

鬼神社の鳥居の扁額にも「鬼」のツノが描かれていない

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 弘前の中心市街から車で15分ほど北に位置する鬼沢地区は、鬼が用水路を作り、干ばつから村を救ったという言い伝えがあり、節分には豆まきを行わない。

 同地区にある鬼神社(弘前市鬼沢菖蒲沢)では鬼が祭られているとされ、境内の本殿には鬼が使ったとされる農具が飾られており、鳥居の扁額には頭にツノとなる「ノ」の部分がない「鬼」の漢字が描かれている。

 「こひつじ保育園」(楢木用田)でも「鬼はやさしい」と園児たちに教え、節分に豆まきは行っていないという。園長で福島出身の吉田孝子さんは「開園当時は鬼沢の習慣を知らず、豆まきをしたことがあったが、現在では豆まきをしていない」と振り返る。

 同地区出身の30代男性は「子どもの頃に豆まきをやったことはない。自分の子どもにも『やさしい鬼』のことを話し、豆まきをしないようにしているが、せがまれたら『鬼も内』の掛け声でやろうと考えている」と笑顔を見せる。

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