弘前のギャラリー「鳴海要記念陶房館」(弘前市賀田大浦、TEL 0172-82-2902)で3月11日、「北国の縄文 土偶バンザイ展」が開催される。
弘前を中心に青森で活動する8人の作家が「青森と函館の土偶」をテーマに出展する同展。発起人の1人で木造町在住の糸のこぎり工芸作家・長内正春さんは「北海道新幹線の開業1周年を祝うような企画をやろうと考えた際、『土偶』をテーマにした展示イベントを考えた」と話す。
「一般知名度の高い遮光器土偶は木造町で出土しており、函館には北海道初の国宝に指定された中空(ちゅうくう)土偶がある」と長内さん。「青森と函館には、縄文時代の出土品が多く、海峡を超えて土偶で盛り上がることができれば」と笑顔を見せる。
出展作家の一人でモビール作家の青柳省吾さんは「土偶の切り絵は初で、土偶を切り絵にするに当たり、アレンジを入れようとしたが、完成しきっているデザインに手の施しようがなかった」と明かす。「青森出身でウルトラマンなどのデザインを手掛けた成田亨さんは土偶のデザインにも影響を受けていたのでは」とも。
会期中は、青柳さんが「ちょきちょき土偶切り絵」ワークショップを開く。切り絵で土偶を作り、フレームに入れる「土偶フレーム」(500円)と3体の切り絵でモビールを作成する「土偶モビール」(1,500円)を作成する。開催日時は、3月11日、12日、18日、19日、20日、各日13時~。青柳さんは「土偶を少しでも身近に感じてもらえれば」と話す。
長内さんは「土偶の魅力は当時の人たちの高い美的センスやデザイン感覚に触れられること。興味のない人もぜひ足を運んでほしい」と来場を呼び掛ける。
開館時間は9時~16時(3月14日休館)。入場無料。3月20日まで。