弘前市内に移動式カフェ「のみものや わんど」がオープンして2カ月がたった。
3輪タイプの自転車を改造し、コーヒーをメインに提供をする同カフェ。店名の「わんど」は「私たち」を意味する津軽言葉。
店長の坂爪梓さんによると、10年以上働いていた医療機関を退職し、ドリンク専門店の開業を考えたが、店舗を持つことは当初から考えていなかったという。友人らを家でもてなす際、ハンドドリップでコーヒーを入れていたという坂爪さんは「鎌倉に移動式ケーキ店があることを知り、移動式のカフェを始めようと思った」と振り返る。
開業は新月の日と決め、6月5日に設定した。「ちょうどその日から毎週日曜朝に開かれる『かみどて朝市』の出店者募集のチラシを見て『これだ』とひらめいた」と坂爪さん。同市内に住む祖母にははじめ反対されたが、今では一緒にコーヒーを提供することもあり、学生がボランティアで手伝ってくれることもあるという。「店名どおり『わんど』の店になっている」と話す。
「夫や周囲の人たちに支えられ、描いていた働き方と生き方を実践できるようになった。実践できたからには長く続けていきたい」と意欲を見せる。「街中で声を掛けられ、その場でコーヒーが提供できるような街にしたい弘前の風景に溶け込み、自然に人が集まるようなお店にしたい」とも。
メニューは、オーガニックコーヒー(300円)、カフェラテ(350円)、ソイチャイ(350円)。アイスの場合はプラス50円。