弘南鉄道(青森県平川市)が12月5日、運行中のラッセル車と電気機関車に乗れる体験ツアーの販売を始めた。
弘南鉄道プレミアムツアーと題し、高額に設定した同企画は、同社が所有するラッセル車「キ104」と電気機関車「ED333」に乗車体験できる。同社専務の船越信哉さんは「撮影のための運行や停車中の車両に乗る企画などは過去にあったが、運行する車両に乗る企画は当社では初。同型のラッセル車を所有するのは当社しかないので、全国でも初の試みなのでは」と話す。
ラッセル車は1929(昭和4)年製造で、国内最古の現役車両。同ラッセル車は自力走行ができないため動力車として使われるのが「ED333」で、1923(大正12)年製造。ツアーでは2つの車両の運転席に乗車することができ、「ウイング」と呼ばれる車両の左右にある排雪用設備の開閉操作の体験もできる。撮影や録音はスタッフの指示に従う。
集合は14時に黒石駅。同駅を出発し、弘前駅までラッセル車の後押し運行を行う。乗車する車両は選べる。復路はラッセル車のけん引運行となり、平賀駅では車両基地で夜間ライトアップ展示を行う。乗車記念として、「乗車証明書」などのオリジナルグッズを進呈する。
価格は25万円。開催日は、2026年1月10日・11日・17日・18日の4日間。募集人員は各日4人まで。申し込みは10日・11日=1月5日まで、17日・18日=1月9日まで。
船越さんは「ツアー販売から1週間がたったが、すでに半数の申し込みがある。今回は試験的な取り組みだが、今後は商品化も視野に入れたい」と意欲を見せる。
申し込みは日本旅行ウェブサイトで受け付ける。