全店閉業した「さとちょう」のうち「平川尾上店」(平川市尾上)と「金木店」(五所川原市金木町)が10月24日、「トライアルホールディングス」(福岡県)の下で営業を再開した。
「さとちょう」は津軽地方に展開するスーパーマーケット。運営会社「佐藤長」(弘前市桔梗野4)が経営破綻したことにより、20日に全24店舗が営業を終了した。「さとちょう」の事業を譲り受けたのは「トライアルホールディングス」と傘下会社「青森トライアル」。「トライアル」は九州を地盤としたスーパーで、全国285店舗(2023年6月末現在)を展開する。同社では「旧さとちょう」の営業を24日以降、順次再開していくと発表していた。
現在再開を発表しているのは譲り受けた18店舗のうちの津軽地方にある旧さとちょう15店。むつにある3店舗に関しては今回の発表では触れていなかったが、近日の再開を予定しているという。譲受しなかった「樹木店」などの6店について、理由を経営上の判断だったとした。
営業を再開する店舗は下記の通り。
25日=「岩木店」(弘前市賀田)、「城東店」(城東中央1)。26日=「広田店」(五所川原市広田)、「平賀店」(平川市柏木町)、27日=「木造(きづくり)店」(つがる市木造)、「下町店」(弘前市新町)、28日=「板柳店」(板柳町福野田実田)、「浜の町店」(弘前市浜の町)、31日=「五所川原新宮店」(五所川原市幾世森)、「大原店」(弘前市大原)、11月1日=「森田店」(つがる市山田)、「相馬店」(弘前市湯口)、11月2日=「高杉店」(高杉)。
トライアルマーケティング部の野田大輔部長は「早期の営業再開を最優先事項としたため、看板や内装は今後、営業しながら整備していく。地域のインフラとして引き続き地元の人たちに支持されるよう努力していきたい」と話す。
野田部長によると、地元からの仕入れは継続していくが、客の声などを取り入れるなどし、品ぞろえをより良くしていくという。
平川尾上店を訪れた40代男性は「早くに再開してよかった。助かった」と話す。買い物を終えた30代女性は「店内はほぼそのままだったが、売っている物がきれいだと感じた」と笑顔を見せる。