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青森・藤崎の地元に愛され30年以上の「からくり時計」、復活へ一歩

イオン藤崎店にあるからくり時計「じゃんぼくろっく『ハミング・バード』」

イオン藤崎店にあるからくり時計「じゃんぼくろっく『ハミング・バード』」

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 イオン藤崎店(藤崎町)の吹き抜け広場にあるからくり時計が現在、点検・調整に入っている。

からくり時計台の「ポッポ」「クック」「トット」

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 からくり時計の正式名称は「じゃんぼくろっく『ハミング・バード』」。1989(平成2)年の創業当初からあり、1日10回、3羽の小鳥が動き音楽を奏でていたが、2016(平成28)年から動かなくなっていた。昨年9月に店長として赴任した渡辺常明さんによると、資料が残っていないため、修理が必要な部分がどこなのかすら分かっていなかったという。

 渡辺さんは「着任して気付いたことは、地元のお客さまからの再開を望む声が多かったこと。どこまで動かせられるのか分からないが、当店のシンボルとしてあり続けるような形で残したいため、まずは調査し、お披露目できるようにしたい」と話す。

 からくり時計はシートに覆われ現在、立ち入りも制限されている。からくり時計の復活の一報を受けて喜んだのは、からくり時計調査サークル「はまなす団」の木村元耀さん。木村さんは今年2月、テレビ番組「マツコの知らない世界」に出演し、ご当地からくり時計の魅力を全国に発信した一人。

 木村さんは青森出身で、同からくり時計はその魅力に取りつかれたきっかけとなったという。「壊れたと知った時、悲しすぎて泣いた記憶がある。今は青森県外に住んでいるため、帰省する度に立ち寄り、復活を望むアンケートを投書し続けた」と木村さん。

 復活に対して、ネットでは「小さい時祖父母と一緒に行ってすごく喜んでいた思い出の時計が復活するのはうれしいです」「自分が親となり、この時計を子どもと一緒に見ることができる日がくるなんて」(原文ママ)といった声や、「トット」「クック」「ポッポ」と3羽の小鳥の名前を出して喜ぶ反応もあった。

 木村さんは「からくり時計に対する地元住民らの想像以上の愛情を感じる。復活した際は、今まで以上に地域に愛され、地域の枠を超えた青森の名所となるような再出発をしてほしい」と期待する。

 運転の再開は11月下旬を予定している。

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