弘前文化センター(弘前市下白銀町)で4月2日、「第38回弘前城ミス桜コンテスト」決勝審査が開催された。
弘前市のPR活動を行う「弘前城の桜のイメージに合った女性」を選ぶ同コンテスト。決勝審査では書類審査の通過者からミス桜グランプリ1人、ミス桜2人を決める。今年は当日に1人の辞退があったため、12人からの選出となった。会場は4年ぶりに有観客で、出場者はマスクなしでの登壇となり、緊張の表情や晴れやかな笑顔を見ることができた。
審査は、1分の自己紹介スピーチと、2、3分程度の質疑応答で行う。12人のうち7人が学生で、アルバイトでの初々しい失敗談に審査委員の笑みがこぼれる場面もあった。
ミス桜グランプリに輝いたのは、弘前大学3年生の村井結愛さん。人文社会科学部に所属し、言語学を学んでいる。スピーチでは大学から始めた中国語で、観光客に向けたあいさつを披露。審査委員から「なんて言っているのかわからないが、すごい」とのコメントがあり、会場は笑いに包まれた。日本語の意味はグランプリ受賞後に発表し、「弘前はリンゴがおいしく桜が美しい街。ぜひ旅行に来て弘前の魅力を知ってほしい」と明かした。村井さんは、普段から留学生と話す機会も多く、「弘前は郷土料理など食べ物がおいしいと好評」と話す。
ミス桜に選ばれたのは小林万海さんと森琴さん。小林さんは弘前大学3年生で、人文社会科学部に所属。新学期からは日本古典文学を専攻する。スピーチでは在原業平の短歌を読み、「弘前の桜を見て心が震える感覚を伝えていきたい」と話した。ミス桜が決定した際には、「選ばれたからには責任を持って取り組みたい。母には恥ずかしいので会場には来ないでとお願いしていたが、一番に伝えたい」と笑顔を見せる。
森さんは、弘前大学2年生で青森出身。幼い頃から家族で弘前に出かけるなど、弘前が身近な存在であったという。弘前大学には第1志望で入学し、人文社会科学部に所属。自身も日々の勉強や課外活動で奮闘している森さんは、弘前の良いところとして「学生や観光客に優しいところ」を挙げた。ミス桜として、「弘前の桜のような笑顔で、魅力を伝えていきたい」と意欲を見せる。
村井さんは、「ただ桜をアピールするのではなく、弘前の桜を支える人たちやその努力についても知ってもらうような活動をして、弘前に愛情を持ってもらえるように頑張りたい」と抱負を語った。