8月上旬に発生した豪雨による増水から1カ月、岩木川では現在も濁流が続いている。
白神山地雁森岳(がんもりだけ)が源流の岩木川は、津軽平野を流れ日本海に注ぐ一級河川。2022年8月の記録的大雨による岩木川増水では、河川敷の農地などに被害をもたらした。
ネットでは「大雨の濁りがなかなか取れない」「まだ濁っている」といった声が8月中旬からあり、「いつになったら元の透明感を取り戻せるのか」との声が聞かれる。
岩木川の治水や津軽平野へのかんがいを目的に建造された津軽ダムのダム湖「津軽白神湖」でも現在、濁水状態が続いている。岩木川ダム統合管理事務所管理課職員は「大雨により上流からの濁水が流れ込み、ダム湖の水位は標高210.52メートルまで上がったが、現在は平年並みまで下がった。それでも湖内の水は濁っている」と話す。
同職員によると、津軽ダムでは上流の清水バイパスから濁りの少ない水を導き、濁水低減に向けた対応をしているという。同職員は「今回のような大雨は2016(平成28)年のダム運用開始から初めてのことであり、現状濁りが解消する見通しは不明」と説明する。