弘南鉄道大鰐線で現在、「金魚ねぷた列車」が運行している。
大鰐線は中央弘前駅(弘前市吉野町)から大鰐駅(大鰐町)までを結ぶ路線距離約14キロのローカル線。金魚ねぷた列車は車内に350個の金魚ねぷたを飾ったイベント列車で、土日の夜間は車内を消灯し、金魚ねぷたの明かりだけで運行する。
金魚ねぷたは津軽の夏の風物詩で、江戸時代に金魚が高級魚だったことから子どもたちに持たせたちょうちんが始まり。現在では祭り以外の使われ方も多く、インテリア装飾や土産としても人気を集めている。製作したのは津軽藩ねぷた村(亀甲町)。全て手作りで製法はねぷたと同じ。ろう付けや和紙を使う。
金魚ねぷた列車は昨年から始めた取り組みで、今年は8月1日から8月25日まで「子ども金魚ねぷた列車」として運行し、沿線の児童らが絵付けした金魚ねぷたを200個装飾した。夜間の金魚ねぷたの明かりだけの運行も土日に行ったところ、ネットでは「幻想的」「別の世界にいるみたい」と話題を集めた。
弘南鉄道の中田正志さんは「ありがたいことに乗車した皆さまの投稿が話題を呼んでいる。当社の撮影する写真とは違う目の付け所がどれも美しく、きれいな写真ばかりで感謝したい。写真だけでなく揺れる金魚ねぷたも美しいので、乗車してぜひ体験してほしい」と話す。
9月30日まで。運行の問い合わせは中央弘前駅(TEL 0172-32-6449)で受け付ける。