青森・五所川原で8月4日、「五所川原立佞武多(たちねぷた)」が3年ぶりに開催された。
高さ約23メートル、重さ約19トンの大型立佞武多3台が中心に市街を運行する同祭り。今年は新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となったが、運行コースを短くしたり、観覧時の声援などの自粛を求めたりと感染症対策も行った。
大型立佞武多は、3年運行した順に入れ替わり毎年1台の新作が1年かけて製作される。今年の新作は「暫(しばらく)」。歌舞伎十八番の一つとして知られる演目で、昨年の祭りは中止となったが、昨年製作されたもの。悪事を暴き、大見得(おおみえ)を切る場面が描かれている。
運行の先頭は、30年以上続く人気ゲームシリーズ「桃太郎電鉄」を題材にした立佞武多。2020年に発売された最新作を記念して作られたもので、2021年8月から「立佞武多の館」で展示していた。同ゲームの作者のさくまあきらさんが駆け付け、運行に参加した。
この日の大型立佞武多は、2019年製作の「かぐや」、「暫」、2018(平成30)年製作の「稽古照今(けいこしょうこん)・神武天皇、金の鵄(とび)を得る」の順に運行。「ヤッテマレ」の掛け声と共に街を練り歩く姿に、集まった見物客は見上げるようにスマートフォンやカメラを向け、興奮を抑えきれない様子で大きな拍手を送っていた。
祭りは8月8日まで。