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弘前の弁当店「惣菜さとう」閉店へ 学生の思い出の味

店主の佐藤剛さん

店主の佐藤剛さん

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 弘前・西弘商店街にある弁当店「惣菜さとう」(弘前市中野、TEL 0172-32-0807)が6月10日に閉店する。

80種あるというメニュー表

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 「とんかつ弁当」や「ハンバーグ弁当」といった約80種のメニューを提供する同店。開業は1990(平成2)年7月。6月2日に「閉店のお知らせ」と貼り紙を設置し、「6月10日をもちまして、閉店させていただきます」(原文ママ)と発表した。

 店主の佐藤剛さんは現在78歳。中学卒業後に上京し、高級スーパーマーケットとして知られた「青山ユアーズ」の精肉店で働いていた。「都市開発のために店が取り壊されたことをきっかけに、弘前に戻ることにした。友人の紹介で今の店舗を見つけ、この場所でやるなら弁当店と決めた」と佐藤さん。

 西弘商店街は学生の利用客が多く、学生向けにボリュームの多い弁当を販売し始めたところ、「安い」「ボリューミー」といった評判を集めた。リピーターが多く、学生の企画からメニュー化した商品も多くある。佐藤さんは「喜んでほしくてサービスを増やしていった。最近の学生は少食傾向にあり、寂しさもあった」と振り返る。

 「店を始めて7、8年たった頃にワープロ教室だった場所が空き、イートインスペースとして隣で食堂も始めた」と佐藤さん。2000年初頭になると、学生から感謝の色紙をもらうようになり、店内で貼り始めたという。現在では200~300枚の学生や取材を受けたタレントの色紙を店内に飾っている。

 閉店の理由について佐藤さんは、80歳まで店を続ける予定だったと語った上で、「体力的な理由もあるが、材料費の高騰がある。油だけでも昨年4回も値上がりし、目標としている残り2年間を続けたところで材料費が安くなる傾向はない。学生にこれ以上高い弁当を売ることは私にはできなかった」と話す。

 ネット上では閉店を知った元学生と見られるユーザーの「今は遠く離れてしまったから行けないの残念。長年ありがとうございました」「大学時代とても助けられてました」「学生時代の思い出がまたひとつ無くなってしまう」(原文ママ)といった感謝や惜しむ投稿があった。

 佐藤さんは「店を閉めたら余生を楽しみたい」と笑顔を見せる。

 営業時間は10時~19時。水曜定休。材料がなくなり次第終了する。

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