弘前のダンス&ボーカルユニット「RINGOMUSUME(りんご娘)」が3月30日、弘前市民会館(弘前市下白銀町)でワンマンライブ「FOURs」を行った。
りんご娘は2000(平成12)年にご当地アイドルとして結成。世代交代を繰り返し、現在の王林(おうりん)さん、ときさん、ジョナゴールドさん、彩香(さいか)さんのメンバーで活動を始めたのは2015(平成27)年11月から。今年2月に4人は3月31日でりんご娘を卒業すると発表した。
同ライブは2日間にわたって行われ、卒業する4人の最後の活動となる。弘前市民会館はコロナ前の2019年に予定し、中止となった全国ツアーの最後の会場だった。ライブは感染症対策をとった上で、有観客で行われ、YouTubeで無料配信し、初日は7000人以上が同時視聴した。
2021年にリリースした「りんごの木」のアカペラから始まったライブは、新旧織り交ぜた楽曲をメドレーも含めて30曲披露したほか、4人の原点という2016(平成28)年に優勝した「愛踊祭~あいどるまつり~」の課題曲であったアニメソングも歌った。
ライブを終えた彩香さんは中学2年から活動を開始した6年半から振り返り、「自分のことに最初は自信を持てなかったが、周囲のみんなやファーマー(ファンたちの愛称)が応援してくれたことでここにいていいのだという自信になった」と話す。卒業後は上京して子どものころからの夢だったモデル業に進むと明かした。
メンバーの中ではツッコミ担当でフォロー役のジョナゴールドさんは最後のトークでは涙を見せ、6年間の活動を振り返った。「応援してくれるファーマーの前でライブができることが当たり前と思っていたが、コロナでできなくなった。今回は有観客でできたことはうれしく、協力してくださった皆さまに感謝したい」とジョナゴールドさん。「会場でペンライトが揺れているだけで涙が出てきた」とも。
ときさんは2010(平成22)年から活動を開始し、歴代メンバーの中でも最も活動時期が長い。「小学6年生から12年間はあっという間だった。いろいろな出会いと別れがあった」と語る。卒業後は県外に出て新しいことにチャレンジするが、具体的なことはまだ決まっていないという。
リーダーの王林さんは「このメンバーと一緒にファーマーの前で歌い続けたかったが、愛しているからこそメンバーの意見を尊重して、それぞれの道を歩む決断をした」と涙に詰まらせながら語った。「学校みたいな感じ会う約束しなくても会える関係だったが、4月から別々の道を歩むことに、まだ実感がない。改めて幸せな6年半を過ごした」とも。
ライブは3月31日も行われ、ユーチューブで無料配信する。現メンバー4人での活動は最後となり、4月1日に新メンバー4人の名前を発表する予定。