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青森の旅館がマジョリカタイルの浴場にリニューアル 絵はがきを参考に

マジョリカタイルを床に敷いた浴槽

マジョリカタイルを床に敷いた浴槽

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 青森の旅館「ヤマニ仙遊館」(南津軽郡大鰐町)の浴場が3月5日、「大正レトロ風呂 浪漫(ろまん)の泉」としてリニューアルした。

マジョリカタイルのほか、青と赤のガラスブロックを設置

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 宿泊者向けにある男女2つの浴場が、43種のマジョリカタイル約800枚を使ってリニューアルした。同館5代目館主の菊池啓介さんは「当時の絵はがきが残っており、昭和20年代まで当館の浴場はマジョリカタイルを使っていた。いつかは再現したいと考えていた」と話す。

 大鰐で唯一の国指定登録有形文化財となる「ヤマニ仙遊館」。創業は1872(明治5)年。作家・太宰治が滞在したことでも知られ、明治時代に外務大臣などを務めた政治家・後藤新平は同館に「霊泉品は天下のために最なり(「すぐれた温泉は天下のため最高である」という意味)」と送っている。

 菊池さんは「文豪や著名人が訪れた当館ではあるが、観光の目玉として温泉をもっと生かすことができないかと考えた。大正ロマン、昭和レトロを感じさせる大鰐温泉の魅力を後世に残していけるような改装にしたかった」と話す。

 工事は2月中に行った。あるものは生かし、洗面台はバリアフリーに対応。色付きのガラスブロックを壁に設置し、照明などにも備えた。「マジョリカタイルは何種類も取り寄せて合うものを選んだが、統一しない方が雰囲気に合った」と菊池さん。

 日帰り入浴は受け入れる予定はないという。すでに宿泊客の中には1日に3回も入浴した人もいた。菊池さんは「大正ロマンや昭和レトロを、滞在して感じてもらえればうれしい」と笑顔を見せる。

 宿泊の予約はインターネットで受け付ける。

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