青森在住の米農家兼ミュージシャンの小田桐仁義さんが12月20日、自身5枚目となる音楽アルバム「STARTER KIT(スターターキット)2」を発表した。
「おだじん」こと小田桐仁義さんはつがる・稲垣エリアで20ヘクタールの米農家を営みながら音楽活動をネット中心に行う。ユーチューブに公開した動画の総再生回数は1000万回以上で、チャンネル登録者数は5万3700人以上。作詞作曲・演奏・ミュージックビデオの編集まで一人でこなす。
小田桐さんは高校卒業後に音楽の専門学校に通うが中退。実家の農業を手伝いながら音楽活動を行うというスタイルを確立し始める。「ビートルズが好きで、ポール・マッカートニーが農業をしながら音楽活動をしていると知り、自分も目指すようになった」と小田桐さん。
ユーチューブで動画を投稿し始めたのは2013(平成25)年から。青森のユーチューバー「わにぶん」さんから「投稿曲を動画のエンディングに使いたい」と依頼があったことをきっかけに作曲依頼や楽曲提供が増えたという。
2016(平成28)年に初めてアルバムCDをリリースする。デジタル配信は行っていたが、CD化について小田桐さんは「形として残したい思いがあり、ユーザーからの要望も強かった」と話す。2018年にリリースした「STARTER KIT」は初めての人にも自分のことを知ってもらおうと企画したアルバムで、現在までに3回マイナーチェンジしている。「リリースしたものでも収録曲を追加したり変更したりできるのは一人でやっているからこそ」と笑顔を見せる。
「スターターキット2」は前作に引き続き、初めての人にでも自分のことを知ってもらうために製作したアルバム。全15曲を収録し、書き下ろし曲は2曲。「農作業中などにひらめいたメロディーから歌詞を作る。青森をテーマにしているような曲はないが、いつまでも聞いてもらえるような楽曲づくりを心掛けている」と小田桐さん。
新アルバムの発売を機に、「スターターキット」と2枚組の「(年賀状つき)STARTER KIT Wパック」(5,980円)も販売する。年賀状は小田桐さんの直筆で、年内購入者のみ。「今は農閑期だから比較的に時間は自由に使える。CDの発送作業も自分でやる」と笑顔を見せる。
コロナ禍でネットによる音楽活動が増えているが、今後も米農家は続けるという。来年の農作業予定もすでに計画中で、小田桐さんは「来年はライブ活動にも力を入れてみたい」と意気込む。
価格は3,080円。販売は小田桐仁義さんの通販サイトのみ。